40分くらいで着いた。

自分のクラスへ向かった。

扉を開けると、騒がしくて私と同じ中学校の人なんて、一人もいない。


私はそれが一番の理由だ。知ってる人がいる高校なんて、行きたくないから。


「おはよ。どこ中?」
もう話かけてきた。苦手な女だ。
兄ちゃんの言ったとおりにしといたほうが、いいかな。


私は愛想笑いをして挨拶をした。


「おはよう。私は南中だよ。」


「みなみ~?通学大変じゃない?南中の人、ほかにいるの?」


うるさいな。聞きすぎじゃない?


「南中は私一人だよ。」

「そっかー。寂しいね。でも、そのほうが友達出来やすいから、大丈夫だよ。」


べつに慰められたくないし。


「私は、田島亜由美だよ。よろしくね。」


「うん。よろしく。私は大崎奈未。」


「奈未ちゃんか~。可愛い名前だね。アド交換しようよ。」


名前で可愛いとか有り得ないし。だから女は嫌なんだよね。褒めすぎだよ。


ポケットからケータイを取りだし、アドを交換した。


「ありがとう。奈未ちゃん。あっ。先生来たから、また後で。」


「うん。」


はぁ~。なんか一気に疲れた。