そんな俺たちに惇さんが気付いたのはすぐの事で、 「何のようだ。」 と少し低い惇さんの声が理事長室の中から聞こえた。 「いえ、少し惇さんに話があったのですが。今は忙しいようで―…待っていたのです。」 それに晃人が丁寧に答える。 こういうのに馴れた奴が居ると本当に助かる。 「そうか。少し待ってろ。」 そう言われて俺たちは少し離れた所で待つことにした。 なんでかって? これも晃人の提案で、惇さんの客への心遣いと言うものらしい。 いや、本当によくできた奴だ。