…―自分でも分かってる。 どんどん自分が闇に崩れて行ってる事ぐらい。 笑わなくなったのは笑える事がなくなったから。 目が闇に満ちてきたのは目の前に闇しかないから。 何ていっつも夜、返り血を浴びた自分に向かって言い聞かせてきたけど―… 今ではそんな事言ってられない。 鏡に映る私。 もう別人だ。 あの頃の、紅花だった私はもうどこにも居ないのだ。