紅龍 ―2―

龍side



二回目の銃声と共にランが倒れた。




まるで花びらのように。




直ぐ近くからサイレンの音が聞こえる。




本当は今すぐ逃げないといけないのかもしれない。




でも体が動かない。




ランの周りはどんどん赤く染まっていった。




それをただ見つめる。




闇夢の奴らはやばいと言いながら逃げていった。




それを見ても体が動かない。




やっとの事体が動いたのは隼人の「龍。逃げるぞ。」と言う声が聞こえてからだった。




隼人に引っ張られながら走る。




どうやら俺だけが逃げるのに遅れていたらしい。




でもふと思う。