「なにそれー、気になる。」

「ほら俺、すべてが発見の転校生だから!気にしないで!」

「じゃあ、何か思い出したら教えてよ。」

「んあ。…あ、あった。」

「え?」


その時の、高木の見つめる視線の先には


「あっ!」


ゆっこと話しをする清瀬の姿と、サッカー部の面々が揃っていた。


「仲イーよな?どーゆー関係?」

「どうって…(あれ?高木って、もしかして)えっと、友達だよ友達!(ゆっこちゃんのことが?)そうだ!私、ゆっこちゃんに話があったんだった!ちょっとゴメンね!」


佳菜子は慌てて、清瀬と話をする、ゆっこのもとへとひた走る。


「ゆっこちゃーん!」

「ん?」

そして清瀬が、

「うっす。」

話し掛けるが

「うん、ちょっと待ってて!」

と、清瀬のそばからゆっこを引き離し、

「ねぇ、さっきの清瀬の話は内緒に」

「わかってるって!そんなこと言いに来たの?」

「だって、」

「なにやってんのぉ。」

と、呆れ顔をされてしまう。


(だって、高木がゆっこちゃんのこと気にしてたんだぞ。)


振り返ると、当の高木は、男バスメンバーと無邪気に戯れていた。