とても気持ちのよい日、
小鳥は囀り、
空は青く晴れて、
風邪も囁く様に吹き、
自分の気持ちも清々しい
素晴らしい日曜日

のハズだった。



――

(あー眠いなぁ……。)
高校1年の春。
部活へ行くために今電車に乗ろうとしている。
学校までの4駅。
私はいつも入り口の前に立ち、ケータイで小説を打つ。

―午前6時42分
ケータイはそう示している。
学校のある駅まで後少し。
イヤホォンからは、甲本ヒロトが詩っている。


不意に、急ブレーキがかかり、そのまま体が前に吹き飛ばされた。




―――
――


足から痛みを感じる。
私はそっと目を開けた。

私はゾッとする光景をみた。
いや、見てしまった。


「人が………
ぁ……う、そ。」
私の足を女の人?会社員らしき人が掴んでいる。

「キャァァァァァァァァァ!!!!」
私はたまらず叫んだ。
何が起こったのか分からず、その手をはがし、後ろの車両へ走った。
人、
いや、今は死体。
沢山の人が横たわり、血を流している。

私は息がキレている事も忘れ、無我夢中で走った。
「きゃあっ!」
私は何かに躓いた。
よく見ると、綺麗な顔立ちをした同じ歳位の男の子だった。