隆也は生命力が強かったのか、夜になると熱は下がり、 『やまは越えたので、あとは家で安静にして下さい。』 と帰してもらえた。 その夜、孝治と私は夫婦喧嘩をした。 夫婦だから、ちょこちょこは喧嘩するのが当たり前だろうけれど、さすがの私も、仕事より最低限大事なものがあるんじゃないの?と思ってしまったこともあって、きつく孝治に自分の気持ちをぶつけていた。 そんな私の話を聞いているのか聞いていないのか、聞き流しているような夫がいた。