トイレを覗いてみても、キッチンを覗いてみても亜耶の姿は見つかりません。 「気付かない内に出て行ったのか?」 そう思ってみても、この家の出入り口は一つしかありません。 いくら女と揉めていても、誰かが出入りしたら分かります。 そうだとすれば、亜耶はまだこの家の中に居るはずです。 …でもどこに? 愁は考え込みました。