「おかえり」 「やっぱり。まだお前いたのか」 やっと辿り着いた家で愁を出迎えたのは、お婆さん。 …ではなく、ケバい女。 化粧はこれでもかと云う程に濃く、甘ったるい香水が部屋中に漂う。 「なかなか帰って来ないから、心配しちゃったぁ」 女の口調も甘ったるい。 「心配してくれちゃった?ありがと。でも、もう帰ってくんね?」 「えー、やだぁ。愁ちゃんともっと居たいのに」 駄々をこねる女。