LOVERS -Girls Side-



 どいつも、こいつも―――。

 人の噂やありもしない話などを、何故話すのが好きなのか理解に欠ける。
人は人、自分は自分―――昔から私はそう思ってる。

 小学生の時―――みんなの意見に賛同せず自分の意見を述べただけで、グループという名の中から外された子がいた。
それは現在に至るまでに、何度も見てきた光景。
私はそれがめんどくさいから、極力関わらないようにしてきた。
 でも時折見るに絶えなくなった時は、正義感というものを思っての言葉と行動を取っているのではなかったけれど、一度それが出てしまえば周りの人間は、偽善者―――大人に評価されたいから―――と口々に陰口をたたき始めた。
 親からの教育は人と競って一番を目指せと言われてきた。
面倒事に自ら入っていくなとも―――。
 小学生の頃、守ってあげた―――というのも恩着せがましい言い方だけど―――子達は、もう苛められる側に戻りたくないと、私を非難する中へと紛れた。
 その時からか―――傷つくだけ無駄で、守っても裏切られる事があるのだと知ったのは―――。

「私の事、何一つ分かってないくせに言いたい放題。ああいう場面に出くわすと、何かしら突っかかってくるから特にめんどくさすぎる」

 廊下を力強く歩き、下駄箱へと向かう途中で階段を下りていた瞬間―――頭に鈍い痛みが走る。
同時に眩暈にも襲われ、とっさに手すりに掴まりそのまま腰を下ろした―――。