「……うるせーっ。余計なお世話だ」


裕樹が唇を尖らせた。




「小枝子には手ぇ出すなよ。手ぇ出したら、お前のことマジで殺すから」

容赦しねーぞ。




「わかってるって。誰も人の女なんて取らねーよ。てゆーか俺、人の女に手ぇ出すほど欲求不満じゃねーから」


なんだ?……裕樹のくせによく言うぜ。




「へーっ?」


俺は首を傾げた。




「……なんだよ」


裕樹が俺をジィーッと見る。




「お前、欲求不満なのか?」


「バッ、バカッ!!んなわけねーだろっ!!」




俺の言葉を、裕樹は慌てたように否定した。