放課後、マンションとは逆の方向の電車に乗った。



勿論イベントに行くため!!



「來羅ちゃん楽しみだね!!」

「そうだね~。
あ、家に連絡しとかなきゃ」

「あたしもっ!!

…って陽斗いる訳ないか」



どーせ今日も遅いだろうし。



あたしの方が帰って来るのは早いか。



「ねぇ美桜…」

「ん?」

「あれ……」



あ……。



隣りの車両に乗ってる美人。



澪音姉ちゃんだ…。



「美桜のお姉ちゃんって1人暮らし始めたんだっけ?」

「う、うん」



遠くからでもわかる。



周りの人は澪音姉ちゃんを見ているんだって。



「澪音姉ちゃん、誰かと話してる……」

「嘘っ?」

「あれは……陽斗?」

「えっ!! ちょっ見えない!!」



あの背丈に横顔。



どっからどう見ても陽斗だ…。



「もう見えなかった~!!」

「今度いる時に家に来なよ」

「そうだね。
ほら降りるよ」



ねぇ…何で陽斗は澪音姉ちゃんといるの?



やっぱり陽斗みたいな人は、澪音姉ちゃんみたいな美人がいいのかな?



そりゃそうだよね。



あたしみたいなブスでデブより、綺麗でスタイル抜群の澪音姉ちゃん。



「………よ、美~桜!?」

「うわっ!!
どど、どうしたの來羅ちゃん!!」

「美桜の馬鹿。
ほら出て来るわよ!!」



極秘イベントだけあって、結構前の方に詰め寄れた。



「「キャー!!」」



やっばぁい!!



カッコいい…。



惚れる。



「最高だね來羅ちゃん!!」

「うん!!」



今引っ張りだこの人気アイドルグループ。



やっぱサイコーだよ~!!