「落としましたよ」

「えっ? あっ……有難う」


よく見たらそれは青いハンドタオルだった。

財布とかじゃないだけ良かったかもしれないけれど、これもこれで落としたら困る。

それよりも僕が気になるのは……どうしてこの子は顔を赤くしているのだろうかと言う事である。

そんなに落とした事が恥ずかしかったのかな?


「それじゃあ、僕はこれで」

「あ、あの……待って」

『あ、この子……』


気になりはしたものの学校にも遅れてしまうと思い、僕はその場を去ろうとした時。

僕は女の子に引き止められる。