先輩と気持ちが通じたばかりの私は、先輩にバカだと言われても、特にムカつきもしなかった


「放課後になるとやって来てさ〜俺も毎日、それを見るのが楽しみになって、声をかけようと裏庭に行ったらお前いねぇし、財布は落ちてるし」


先輩が目を細めて、まるで私が寝転んでいるのを想像しているんじゃないかと思わせる表情をした


「ん?それって…」


前から先輩は私のことを見てたってこと?


「わざと2万円使ったフリして、俺、買ってって咄嗟に思い付いた俺の嘘」