「こんな甘いキス…サイコー」


先輩はニッコリ笑って私の頭をクシャクシャとした


「明日からは俺、皆の王子様じゃなくて、風花だけの王子様だな」


「え?まだワカンナイよ?」


私は思わず顔を上げた


「間違いないよ!俺が慎一を王子様に推薦したんだから」


「え?推薦?」


「そっ!王子様の俺が辞退すれば、票数を多く獲った奴に決まる。推薦すれば、票数に関係なく、そいつに決まるってシステムだからな」


先輩、王子様の座を池部先輩に譲るんだ


「いいの?王子様の座…先輩のこと、王子様って皆が知るまでやめたくないって…」