「さ、教室戻んなきゃ」


琉衣は急いで歩く私の腕をガシッと掴み、怪しい目付きをした


「風花〜あれ、誰?」


「あ、あのね、ホラ、琉衣が言ってた3年の…転入生」


「執事?」


琉衣の声が廊下に響く


「違うってば!」


「え?だって転入生は執事だよ?」


琉衣がデータ帳を見ている


先輩から言われてたっけ


執事呼ばわりしちゃダメなんだよね


「琉衣…あの先輩ね、怖い人みたいでさ〜執事呼ばわりしたら何されるかワカンナイよ?」


私はちょっと大袈裟に話した


「何で風花が知ってんの?怪しいんだけど?」