お父さんに手を引かれて、
私はバージンロードを、
ゆっくりと歩いた。


先生と目が合うと、
ニコッと笑って、
私を見つめてくれた。


お父さんの手から、
先生の手にバトンタッチを
した時だった。


離れたくない・・・。


「芳樹君。
美香を宜しく・・。」


父の涙声に、
私はこのままでいいのと、
考えてしまった。


「もちろんです。」


先生が父に言った言葉が、
私の気持ちを変えた。