「私も行ってないのよ。

主人が行くなって、
それも凄い真剣な眼差しで、
言ったのは今でも覚えているわ。


『私の傍でいて欲しい。
それが自分の活力源になる』


そんな言葉を言われたら、
流石に無理に大学に行くのは、
諦めたのよ。」


お母さんは笑顔で答えた。


「それは嬉しかった。


自分を本当の意味で必要と、
されている実感にもなった。


今度芳樹と話をしたら?
きっと答えは出てくるわよ。


下手したら同じ言葉かも?」


お母さんはその様に、
言ってくれた。