「何暗い顔をしている?」


お母さんは私の顔を
覗き込んで聞いてきた。


「いいえ。」


「驚いたでしょ。
全部芳樹が見立てたのよ。」


「先生が?」


「ええ。
あの子は貴方の為なら、
何でも出来る子なの。」


お母さんは笑顔で言ってきた。


けど不安で一杯なんだ。
勝手に涙が出てきた。


するとお母さんが、
私を優しく抱きしめてくれた。