晴弥の叫びにグラウンドのクラスメイトや、合同で体育をやってる他の人が爆笑している。

おまけに他の教室の窓からも、何事かとみんな顔を出し始める始末。






うわーん、いいサラシもんじゃん!





いつの間にか、頑張れコールが巻き起こり


『頑張れ!』
『頑張れ!あと少し!』
『増田!小春!走れ~っ』


なぁんて、
迷惑以外の何物でもない声援が飛び交っていた。







ボンヤリしてた頭がクリアーになり、余計恥ずかしさがこみ上げてくる。


晴弥ぁ~っ、

帰ったら…

覚えてなさいよぉ!





これで私は一躍有名人。

家に帰るまで、どれだけ知らない人に話しかけられた事か。



『あっ!さっきビリだった増田小春じゃん。オレがマラソンの特訓してやろーか?』

マラソンなんか、もう結構~!



『小春ちゃん、一緒に写真撮って~!何となく、ヒロに似てるよねっ』

ウッソー、似てませぇん。





『増田頑張るちゃん、もっと頑張れ~!』

頑張るじゃなくて、こはるですぅ~っ。





も、いーケド。
知らない人だしぃ。