げぇ吐きそうだよ。

先生、ハンデちょおだい。




背が低い分、みんなと足の長さも違うんだよ。

椎名ちゃんが1000歩だとしたら、私の足だと1500歩だよぉ。

500歩も多いぃ。





走りながらくだらない事ばっかり考えてしまう。

こういう時こそ、無心で走るべきなのかな。




うー。もぉダメ。

足が上がらないー。




歩こうかなって思ってると。








「走れーっ!」






…ん?

ちょうど校舎の横を走ってると

上から声がした。






ぎゃっ!

誰かが、教室から身を乗り出して

私を見てるぅ。







それは紛れもなく

晴弥で。








「増田小春~っ!ビリでもメゲるなよ~。オレが最後まで見ててやるからな。頑張れ、最後まで走れ~」






もうろうとしていた頭がシャキーン!

さ・い・あ・く

だぁーっ!!