「はーっ、驚いたぁ~。まさかヒロがうちの学校に来るなんてね。しかも、小春の生き別れたお兄さん!?」


椎名ちゃん、真面目なカオして冗談やめて下さいー。

あれ、全部デマですからっ!


最後の…晴弥の
あの、してやったり顔。

先生も椎名ちゃんも見ていない所で
私に向けた…あの顔

キーッ、ムーカーツークー!




びっくりだよ。
この私が、ヒロにムカツいてるんだから。



「それにしても、ヒロってめちゃくちゃカッコいいよね。私、一発でファンになっちゃったぁ!小春、今まで何で隠してたのー?

しかも兄妹なら、いつでも会えるのに。昨日のあの落ち込み、何だったワケ?」

「だぁか~らぁ。さっきから言ってるでしょー。あのウソツキは、赤の他人なの!」

「もー、小春ワケわかんなぁ~い。今度小春んち行くから、ヒロ紹介してよねっ」


え~ん、信じてくれなぁい。
椎名ちゃんだけは、現実主義だと思ったのにぃ。

困った…コレで、私のミカタは誰もいなくなったワケだ。

私の家での虐待ぶりを話しても

まさかぁ~ヒロがぁ?小春、アタマ大丈夫?

…って言われかねないよぉ。