噂の彼の甘い罠†アイドルと秘密の同棲

「えぇ…と」

そんな真剣に言われると困っちゃう。

思い出…。





「じゃあ、こーしようか」

晴弥は私の頭を軽くなでて、そっと離れる。

数歩下がると、

フローリングの上で、軽快にステップを踏む。




あ…

この踊りは






て思ってると、






晴弥は、clashのデビュー曲を私の為だけに歌ってくれた。






本当なら他のメンバーとハモるのが綺麗な歌なんだけど…

そんなのを感じさせないぐらい






素敵な…

歌声だった。







表情も、今まで私には

見せてくれたことのないような

切なげな感じ。






こんなVIP席で

見ていて嬉しいハズなのに

…胸がギュッとなって






涙がポロポロ

流れていく。







…泣いちゃダメ。

笑顔で送り出さないと。