騒ぐ私をそっちのけで、晴弥は衣装を見て顔を歪める。

「これかよ、コスプレって…」

「コスプレ~っ!?なっ…何それっ。もしかして初めっから、これ探す気だったのぉ?」

「タツが…ブータンに発情したっつーから、どんなエロいコスプレかと思ったら…。何だ?この赤い布」

はっ…

はっ…

発情って、

動物かぁ~っ!?





いや~ん。泣きたいっ。




しかもあのタツが私に?しかもそれを晴弥に話すなんて…サイテイだぁ。



こんな服を着た自分が、今さらながら恥ずかしいよぉ。

衣装の赤色に負けないぐらい、自分の顔も赤くなっていくのがわかった。




「…小学校の時の、赤ずきんの衣装」

晴弥は笑顔をひきつらせ、ちょっとひいてる感じ。

「はあぁ、赤ずきん?…あいつちょっとロリコンの気あるからなぁ。

ま、キスだけですんで良かったんじゃね?」

晴弥はニヤニヤして、私の頭をポカポカ叩く。

そのキスが重要なんですう~っ!