「で?次は何だっけ」

「扉叩くんじゃなくて、赤ずきんがおばあさんのお家にお見舞いに行くの」

「あ~っ、思い出した!だよなぁ。布団かぶってんだよな」

タツはリビングまで走り、その辺にあった膝掛けをかぶった。

…フットワーク軽いなぁ。

何かこっちもノッてきそう。



「赤ずきんちゃ~ん。お見舞いありがとう」

タツは毛布から目だけを覗かせて、そんな事を言ってる。

短い膝掛けだから、布団をかぶるって言っても…

タツ…お腹出てます。




転がったタツの短いシャツから、お腹がチラリと見える。

お腹冷えそう。

「赤ずきんちゃ~ん。この毛布、お腹冷えるよ」

ぷっ。

タツは気づいてたのか、シャツの裾をピッと引っ張っている。

「おばあさん、お腹が痛いの?大丈夫?」

「大丈夫だよ。もっと顔を見せておくれ」

タツは手を伸ばし、手招きする。

「おばあさんの手…綺麗」

タツの手は、しっとりスベスベ。

指も長くて…

お世辞でも何でもなく、本当に綺麗だった。