「…だよねぇ」

私が呟くと、タツはにっこり微笑んでる。

「それがどうかした?」

「ううん。私、clash大好きだったから…。解散してほしくなかったなぁーって。

あ、フローリングに直接座ったら冷たいよ。クッション出すんで、これに座ってね」



座布団はなくて、大きめのクッションを出してくる。

タツはそれを見て笑っていた。




「そのクッション、小春ちゃんの体よりでかいじゃん。いいよ、オレ自分で運ぶし」

タツは立ち上がり、隣の部屋のウォークインクローゼットの中まで入ってくる。

「タツは…お客さんなのでぇ、座っててねっ。あ、これ見ちゃヤダ」



クローゼットには、服がたくさんかかってる。私のもう着ない小学校の時の服や、翼の幼稚園の時の服。

捨てられない服を倉庫がわりに、この一階のクローゼットに入れてるんだ。