12時頃に終業式は終わり、帰り道。

『ねぇ……』

この前の女の人だ…
なぁんか嫌な予感…

「は…はい?」

『私、由貴っていうの。』

由貴と名乗った女の人。

『久人(ひさと)を返しなさい。』

……レイプまでしといてまだ春樹を傷つけるの!?

「い…嫌です!!
あなた自分が何したか覚えてないの!?
春樹から全部聞きました!!」

『ふんっ…ガキね。
春樹って久人のことでしょう?
久人は貴方のことなんかこれっぽっちも愛してないわ?』

は…?
なんだコイツ。

「そんなわけない!!」

『証拠は?』

だって
毎日キスして抱きしめあって…
あの時の夜だって…

「あります。
私は春樹に愛されてる…私も春樹を愛しています。
貴方と同じにしないで」

由貴の横を通りすぎようとしたら
急に腕を捕まれて

『この写真、
久人に見せたらどんな顔するんでしょうね?』

「…!!」

"この写真"とは、
私が告白されている時の写真だった。
普通の告白シーンではなく、
相手から抱きしめられた写真だった…