「新菜…」


和室でようやく新菜を見付けた。


「ガァちゃ~ん…」


私を見ると、新菜は力無く私に抱き着いてきた。


心配していた涙はそこにはなかった。


「好きな人に裏切られちゃった…」


「アイツ、最低だよ」


京也を殴った手に痛みを感じた。