食べると頷く私に あなたは手際よく りんごをむいてくれた。 しゅるしゅると 流れるような音がする。 絵になる。 ひとかけら剥ける度に 私に差し出す。 私は最初は ありがとうとか ごめんとかいいながら 受け取っていたけど、 そのうち食べることに 集中しだした。 甘酸っぱい。 レモンより恋の味に 近い気がした。 少なくとも私にとっては りんごといえば あなた。 紛れもなく恋の味。