――あっという間に、今日は結婚式。
花嫁と違って、僕達男はたいして準備することはない。
そんな花嫁を待っている時に、あの日以来初めて2人きりになった。
『ごめんな?誕生日なのにバタバタしちゃって』
1ヶ月振りの会話。
何か話さなければと出た言葉。
「…………」
だけど何も言わない凛。
それでも僕はまた話す。
『どうしてもあいつが6月が良いって言ってジューンブライドっつうの?しかも日が良いとかで今日になっちゃったんだ…。
誕生日プレゼントは今度渡すから。ごめん」
あんな事をしておきながら、何事も無かったかのように話す僕は何処までも汚い。
だけど、どうしても嫌われたくなくて、こんなご機嫌取りみたいな事を言った。
よりにもよって、今日は凛の16歳の誕生日。
もう結婚出来る年齢…。
凛もいつか嫁に行ってしまう…。
その時…僕は祝福出来るだろうか…。
「…じゃあこれからはお兄ちゃんて呼ばなきゃね」
今まで黙ってた凛が笑顔で発した言葉。
その言葉に僕は…胸が張り裂けそうだった…。
だけどそれを誤魔化すように……
『…プレゼント何でも良いから考えとけよ?』
そう言ってその場から立ち去った…。

