闇が、明ける。 境目がぼやけて、滲んでいく。 黒が薄くなり始めているのをぼんやりと眺めながら、窓際に寄り掛かった。 また、朝が来る。 …私が望んでも望まなくても。 胸の辺りを、きゅっと掴む。 「…おまえは、いつまでもってくれる?」 呟いた言葉は宙に浮かび 受けとる相手もなく 堕ちて、消えた。