君の隣

リビングを出ていったと思うとすぐにドライヤーを片手に戻ってきた



「じっとしてろ」

ソファーの後ろに立ち私の髪を梳き始める


熱い風が髪全体に広がっていく


「長いんだからちゃんと乾かさないと風邪ひく」




さっきからうるさいよ






子どもじゃないんだから




それくらいわかってる








でも





もっとうるさいのは



私の心臓