「唯…。」

「り、遼…。」


どうしよう。
遼に会っちゃった…。


「唯、来てくれたんだ…。」

「え…?」

「俺、待ってたんだ。
唯がここに来るのを。
もしかしたら、来てくれるんじゃないかと思って…。」


遼が近付いて来たので、わたしは立ち上がろうとした。


「待って。」


しっかりと捕まれ、座らせられる。


「唯、会いたかったんだ。本当に…。
俺、あれからも唯のことしか考えられなかった。
会いに行きたかったけど、学校へ行っても会ってくれないと思ったから、待つことしかできなかった…。」