いつも通り帰ろうと席を立つと、くるりとこちらを向いて、理美が言った。


「唯は達志くんと帰りなよね!」

「えっ
そんな…!さとっ」


「前田。」


うろたえているところに、声がかかった。


「た、達志くん…。」

顔が真っ赤になる。