更に近付くと、その人物がふいにこちらを見た。


…あ。


「唯!」


遼だった。


「遼くん、ここで何してるの?」

「ん、唯に会いにきた!行こう!」

「え、どこに?」


遼は話も聞かずにわたしの手を引いていく。