理美が聞いた。


「理美…。わたし、」

「達志くんは?」

「…達志くんとは、別れたの。」

「…唯ってそういう人だったんだ。」

「…。」


遼は何も言わずに二人を見ていた。


「…もういい。」


理美はその場を足早に去ってしまった。


言い訳ひとつできないわたしを残して。