「わぁ ホントだぁ
まぁるい まぁるい お月様だ
ママ すごいね すごい すごい おっき〜ぃ」
さっきまで 怖がっていた ゆずちゃんとは 全然 違う
ゆずちゃんが そこにいた。
大きな目をキラキラに輝かせて ずっと お月様を見つめてる
ゆずちゃんが…

「ママ あの お月様 ゆず が 最初に見たときより まんまるになって お空の上の方にいるよ」

「そーだね お月様はね 山のふもとから出てきて
どんどん どんどん お空の上までのぼって行くの
そして そこから みんなのことを見ているの
ゆずちゃんが ちゃ〜んと いいこちゃんに寝たかなぁ〜って」

「ふ〜ん そ〜なんだぁ〜
ゆず 毎日チャンといいこにして寝てるよ
寝る前には ハミガキだってするし トイレにだってチャンと
行くもん ね〜ママ」
と ゆずちゃんは 得意げに言う。

「だから お月様も いいこちゃんにして寝るんだよ」
窓の外に向かって そー叫んだ ゆずちゃんを見てママは
呆れたように笑った。

「じゃあ そろそろ お月様とバイバイね。
また明日 会おうねって」

「そーだね じゃあ また明日
メロンパンみたいに まんまるの お月様で 出てきてね
おやすみ お月様」

大きく手を振る ゆずちゃんを見て お月様もきっと笑ってたよ