【ヤツらとの戦い!ー1】


「へえ!!
今の死んだ霊は
そのB棟の恐ろしい
霊じゃなく、
全く関係ない霊なんだ?

アハ!ウケる!!
面白い特殊能力だね!」










礼子はそのことが、
笑いのツボにヒット
していた。









もちろん他の霊達は、
礼子みたいに笑う余裕
など、
あるハズはない。









「今の
音楽室にいる霊が使った
特殊能力のように、
残りの美術室や化学室の
霊も恐ろしい特殊能力を
使う……

みんな、
気をつけるんだよ」









さっきまで上がっていた
志気が、
嘘のように静まり返って
いる。








「あ!今何時!?
今日見たかったドラマが
あるのよ
チックショ~~」










礼子は相変わらず
事の重大さに
気付いていないようだ。











そんなツッコミは
誰もせず、
みんな固まっている。








(あら?☆
なんかこの様子だと、
ちょっとくらい
抜け出しても
バレなさそうね♪)










礼子はドラマ見たさに
静かにその場を去った