アナタだけのお姫様


「ほら、日和座って」


 ちょこんと俺の隣に座る彼女は、まるでお人形みたいで、今すぐ抱きしめたくなってしまう。



「山下さんはね、俺たちが二人揃う日だから頑張ってくれたんだよ」




 ――そう、高校を卒業してからというものの、俺たちが二人で過ごせる日がどんどん減っていったんだ。