「ね、今日は電車で行こう?」 渋々うなずき、タクシーを呼ぶことにした。 もちろんひなの提案通り、近くの駅まで出してもらうために。 「偉いよ、日和」 頭を撫でられると、なんか甘えたくなる。 ずっとこうして、ギュッとしていたくなる。 女の子なら誰でも分かると思うんだ。 この、恋する気持ちを――