アナタだけのお姫様



 侑也の背中に手を振りながら、心の底から感謝していた。


 だって、あたしだったら絶対イヤなんだもん。

 
 送って喋って終わり、なんていいように使われてるって思っちゃうし。


「ねぇ日和。こないだ言ったこと覚えてる?」


「なんの事?」


「久保君は良い人だよ、って言ったこと」


 あー……確か言ってたような?


「ね? 良い人だったでしょ?」


「うん」


「ふふっ。良かった。さ、どこから見て周ろうか?」