「今は、だろ。いつかは楽しいと思える日が来る」 「どうかな。一生…。死ぬまでそう思えなかったら?」 「来るよ。そう思える日は、きっと来る。それから、俺には家族なんかいねぇ」 「…え?」 「俺が7歳の時、両親と弟を乗せた車に、トラックが突っ込んだ。みんな、即死だ。俺は親戚中をたらい回しにされた。誰も快く思っちゃあくれなかったよ。結局施設に入って、高校んとき一人暮らし始めた」 理由はそれか。 楽しいと言った先生は妙に自信ありげだったもんね。 温室育ちじゃないけど、今は幸せだ、ってね。