紅い涙

「お断りします…」


私は、諦めたくない!


「星歌の仇は、私がとります!」


これから繰り広げられる、どんな残酷な運命にも屈しない。


私は、佳代に負けじと強い目で睨み返した。
そして、ナイフを取り出し…


「…これが、私のケジメ」


と、自分の腕に…


「う゛っ!!!!」


ザッ…!


深い傷をえぐった。
ポタポタと、深紅の血が湧き出てくる。


泣きたい。
“痛い”って、泣きわめいてしまいたい。
でめ、これ位大丈夫。
星歌の痛みは、こんなもんじゃなかったはずだから。
これ位の痛みなんて、どうって事ない!


「私は、強くなってみせる!!」


夕日が、小窓から差し込み、オレンジ色に染まる私達。
生き残りの蝉達が、最後の力を振り絞って、鳴き声を響かせていた。


「ー分かったわ」


小さく呟く佳代。


「聞かせてあげるわ、くれ女へ続く近道を…!!」