いいものが、何も思い浮かばなかったあたしはふとある事を思い出していた。 それはまだ隣の席に陸がいたときの事だった。 『消しゴム貸して』 あたしが『いいよ』と言う間もなく、すばやく消ゴムを取る陸。 『良いって言ってない』 ブーっと頬を膨らますあたしに、 『借りるって言ったじゃん』 意地悪な笑顔を見せる陸。 その笑顔のせいで何も言い返せないんだ。 決めた!!!!