社内成績はまぁまぁ良かった 上司からの信頼も厚く 自分が解雇されることはないと自惚れていた 入社して2年 実家には帰れない 友達にも頼れないし 彼女だっていない もう俺には“死”しか選択肢がなかった ビルの端に立って目を瞑り カラダを前に倒した 20年の短い人生 これで何もかも終わりだと思った なのに ─グイッ 凄い力でカラダを引っ張られ ─ドサッ 俺は屋上の冷たいコンクリートの上に叩きつけられた