「んっ・・・・」
誰もいない生徒会室。
その隅で私たちはキスしてる。
ちゅ・・・
なんだか、この音がいやらしく感じる。
最初はやさしいキスだった。
唇と唇が重なるだけだった。
今はどんどんエスカレートしてる。
「んっ・・・あぅ・・・」
二人の唾液がまざる。
はぁ、はぁ――・・・
二人の息が漏れる。
「んんっ・・・・ま・・・って・・・・」
すると、唇が離れる。
「あ・・・ごめん。馬路、ごめん。
苦しかったろ?」
・・・何なんだよ。いきなりキスしてきて。。。
ありさは少し憂鬱な気分になった。




5分前――
ありさが部屋の掃除そしていたとき。
後ろの扉が急に開き、
ありさを抱きしめた。
そして、いきなりキス、された。




「あなた・・・誰?」
「ああ・・・ごめん。俺は佐藤和樹。
カズキって呼んで」
少しばかり顔が赤いカズキ。
つられてありさも赤くなってしまった。
「・・・あんたは?名前」
「あ・・・ありさ。岩口ありさ」
すると、抱きしめられた。
「ありさ・・・ありさって呼ぶ。
なぁ・・・俺のこと、好き?」
いきなりキスしてきて、いきなりの告白。
ありさは意味が解からなかった。
「ちょっ・・・!!何よっ!!意味わかんない・・・」
ありさがカズキの胸を押し、抱きしめることを
拒んだ。
しかし、思っていたよりもカズキの力は強い。
拒むことなどできなかった。
「・・・・でもさー、ありさはキス、拒まなかった
よね?」
「な・・・拒むなんてできないじゃんっ・・・
あんないきなりじゃ・・・」
つい、大声で叫んでしまった。
「しー。誰かに見つかるとヤバイ。
・・・でも、最初は『ちゅっ』って
しただけじゃん。いつでも拒めたと
思うよ」
カズキの言葉に、言い訳できなかった。
そのとおりだったから。
「もう一度、キス、していい?」
「・・・・うん・・・・」





自分でも、解からなかった。
なんで『うん』なんて言ってしまったのか。
でも、カズキのキスはすごく
気持ちよかった。。。