バシッ!
「いって!」
「なっ、なななに言ってんのバカ!;結局はそれが目的なだけじゃん!このヘンタイ!」
「あぁそーだよ!ワリィかよ?!修旅から戻ってきてそうそう浮かれててわるかったな!
お前にとっちゃいきなりで何のことだかサッパリ分かんねーだろうけどな、俺はずっとこうすることを望んでた!
中学ん時だって、好きなサッカー諦めてでも、加奈子を自分のモンにしたくて仕方なかったんだよ!」
「――!」
このとき、翔の口から初めて聞かされた告白に
わたしは返す言葉を失って
そのままア然とするわたしを前に
翔の方は声を荒げたせいなのか、ハァハァと大きく息をはきだしていたかと思うと、
しばらくしてクシャ…と力なく自分の前髪をかきむしった。
「は…、ほんっと…アホみてーだろ。
わざわざチームの引き抜き蹴ってまで、忘れらんねー馴染みのあと追っかけてくんなんてさ。ストーカーかっつの…」
「……」
ドクン、ドクン……
“でも何でそんなすごい人がこの高校に?
有名チームにスカウトされるくらいなら、なおさらスポーツ推薦とかで
いかにももっとサッカーが強豪そうなとこ、行けたかもしれないのに”
“さぁ。わたしはあの広瀬って人じゃないし、話したことないから。
実際のところは、本人にしか分からないと思うけど”
――例えば得意のサッカーを諦めてでも
何かこの高校に来たかった理由があったんじゃないの?
そ、それじゃあ中学のとき
翔が有名チームからの引き抜きを間際になって断ったっていうのは
もしかして“わたし”が原因だったの…――?



