「わっ;」

「ほんっと信じらんね…。俺の今腕ん中におまえが居んなんて」

「!」

「ほんとに夢じゃ、ねーんだよな…?」



ドキッ…



あ…――


翔、今…

さっきのわたしと、同じこと思っ…


「――!んっ…」


そのことに気づいて口を開こうとしたのもつかの間
強引に上を向かされ、翔が顔を近づけてきた。


そして何度も何度も
まるで現実を確かめるような強く切ないキス。


「ん、ん…//」

「加奈子…」


しばらくの間そんな翔からのキスを、ただただ必死に受け止めていたあと

その重みでとっさに二人ともバランスを崩し、
そのままドサリとすぐ側にあったソファに倒れ込んだ。