え…―?


ドク


「…ちょっとは、帰んの遅くなったって平気だろ?
どーせおまえん家、俺んとこのすぐ隣なんだし」


その瞬間――思わず心臓がドキッと跳ねて顔をあげると、そこにはそっぽを向いたままひたすら頬を赤くする翔。


それを見て、ようやくこの今言われている意味が分かったわたしは、
とたんにボン!と自分の顔を沸騰させると慌ててうつむいた。


「エッ、あっ…えと;
わっ、わたしは別に…どっちでも」

「……」

「翔が、いいなら…」


そう言いかけて、チラ…と顔色を伺うようにおそるおそる翔を見上げる。


……昔は、親の都合とかがあって幼なじみの翔の家(ウチ)に上がらせてもらったりもしたけど

でもそれはあくまで、ちっちゃい頃の話しで。


今は、“恋人同士”なんだよね…?


それって…――