「……っ」


それを目にしてしまった瞬間

一気に瞼の奥が熱くなって、わたしはギュッとスカートの裾をにぎりしめた。


…ひどい。


ひどいよ翔。


わたしが実行委員とか

クラスの前に出て仕切ったりするのが出来ないこと
知ってるはずなのに。


わたしがこんな風に困ること最初からわかってて

わたしが翔のこと苦手に思ってるの、全部知ってて……


――だから、立候補したの?